サテライトの活用

こんにちは。オフィス謝府礼の阿部です。

サテライトは衛星を意味する単語ですが、本体から離れて付属するものを指す場合にも使われます。病院では「同じグループの診療所」、のような出先機能として指すことが多いと思います。例えば診療所や訪問看護ステーションといった施設を、本体の事業所以外の場所で開設する「出張所」のような関係です。

こうしたサテライトは患者さんや利用者さんの確保(商圏の拡大)や、地域包括ケアシステムにおける関係各所との連携、また交通の利便性といった地域特性を踏まえて実施検討されることが多いと思います。

郊外にある病院が駅前に診療所を出し、通院に便利な環境で患者さんの健康管理を行いながら、より詳しい検査が必要になった場合には本院に誘導する、といったことは多くの医療機関がおこなっていることの一つです。

 

▽サテライトの効用

とりわけ昨今の医療制度改革において、病院の機能分化、かかりつけ医制度の充実といった流れのなかで、サテライトで外来を診るということは”病院機能をより鮮明にする”ためにも必要な事項です。

「在宅ときどき入院」という言葉に代表されるように、在宅医療が盛んになった現状においては退院患者の継続的ケアを行うことが重点課題となっています。在宅復帰を早期に行い、退院後のフォローをしっかりと提供していくために、在宅機能を充実させたサテライトを有することも有効です。

また精神科領域においては、時間的な問題や立地的、あるいは心理的抵抗感から病院にはなかなか通院しづらいけれども、医療モールや雑居ビル内に心療内科のクリニックがあれば敷居を容易に跨ぐことができ、治療の早期開始や継続的な治療を受けられるという意味において、サテライトは大きな意味を有します。

訪問看護でも、医療機関による訪問看護から訪問看護ステーションへ転ずることで、より多くの患者や利用者のケアを行うことができます。医療機関がサテライトをだせれば事業展開に有益です。サテライト有効活用の検討は、もうお済みでしょうか。

 

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