正直な仕事、不正直な仕事

こんにちは。オフィス謝府礼の阿部です。

正直・不正直という言葉は人に対する形容詞として使われることが多いと思いますが、「仕事」という言葉の修飾に使用すると、自分の仕事に向かう姿勢を振り返るにあたって、よりストレートに向かってくるように思います。

最近、この「正直に仕事をする」ということに反するニュースを耳にすることが多いように思い、今回Blogni思うことを書いてみました。

 

▽悪いことにも適応してしまう脳

面白い研究があります。

英国の科学者ニールギャレット氏が英科学雑誌「ネイチャー・ユーロサイエンス」に寄稿した論文によれば、例えば税金のごまかしやスポーツでのドーピング、あるいは科学的データの改ざんなどのあらゆる不正直な行為は、はじめは脳にストレスを与えるが、こうした行為が繰り返されることで次第に脳が適応して反応は徐々に弱くなる、という研究結果を発表しています。

医療や介護といった業態では、報酬の不正請求や水増し請求、あるいは基準として守らなければならない人員数や取組みをごまかす、といった行為が不正直な行為の代表格といえそうですが、小さなことに目を向けてみれば、もっと多くの不正直な行為が現場で起きていないとも限りません。

それが患者さんの生活や生命に直結することではなくても、不正直な行為はどこかで医療安全にも影響するでしょうし、そうした行為を目にする、あるいは耳にする同僚たちなどとの人間関係といった目に見えない事柄にも波及していくことは想像に難くありません。

 

 

▽錆びることがあってはならない道徳という観念

それが「正直」なのか、「不正直」なのかといったことは個人に帰属する究極の定性的事項かもしれませんが、「正直であること」という道徳的観念はとても大切なことだと認識しています。

正直であるか不正直であるかは、大人になってから教えることでも教えられることでもなく、幼いころから体や思想に染み付いた概念だと理解しています。

だからこそ、自らの行動や背中を通して正直であることの重要性を垂範していくことに意味があるのであり、また自らが常に自分に問うていかなくてはならないことなのだと考えています。

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