こんにちは。オフィス謝府礼の阿部です。
1年ほど前の話しになりますが、昨秋クライアント先で新たに人間ドックをはじめるプロジェクトがはじまりました。メニューづくりや金額の決定、システムの選択などといったことをおよそ半年ほどかけて積み重ね、スタートした人間ドック部門。今回のBlogは、このときのプロジェクトで行われた、プロモーションの議論について書いてみたいと思います。
▽マーケティングの4P
マーケティングを考えるとき、4Pという有名な要素があります。Product(製品)、 Price(価格)、 Place(場所)、 Promotion(プロモーション)の頭文字から、4Pと呼ばれています。
placeは検診車という手段を使うこともできますが、予算の関係もありこれは見送られ、すでにある病院という場所のみで行うことが決まりました。
Productは製品=サービス=メニューと置き換えられます。これも十分議論が行われ、各コースで行う検査項目をつくり込んできました。
Pliceについても市場調査のうえ議論を重ねて、値段が決まりました。
あとはいよいよPromotion。このプロモーションというのを考える時間が一番楽しいフェーズかもしれません。以下では、このプロモ―ションを考える際のポイントを整理したいと思います。
▽AIDMAはもう古い?
AIDMAというモデルがあります。
Attention(注意)→ Interest(興味)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→Action(行動)という段階を踏んで人は購買行動を起こす、という消費者の購買心理をモデルのことをいい、プロモーションを行うにあたっては、このAIDMAに当てはめながら方法を練っていくことが有効です。
Attention(注意)は、相手の注意を引く段階です。どのように相手の注意を引くか、について考えます。このとき、ProductやPriceが興味を引くに値するものでなければならないことは当然なので、AIDMAはマーケティングの4Pを基礎として、展開するモデルであることが分かります。どのように注意を引くか。販促グッズを考えること、訴求方法(紙媒体、電子媒体、SNS)、などが最初のフェーズ。であり、いわゆる「認知」の段階です。
Interest(興味)のフェーズでは、興味をもってもらう工夫が求められます。InterestからMemoryのフェーズはいわば「感情」の段階にあります。そのProduct(service)によって受けることができる利益(メリット)、とくに顧客がまだ気がついていないメリットを消費者に訴えることで、より相手の興味を引くことができます。
Desire(欲求)のフェーズでは、顧客の欲求を満たすようなものであることが求められ、この欲求に強く訴えかけることができれば、消費者にMemory(記憶)される、というプロセスを経ていくことになります。
上記のような、認知・感情という段階を経て、消費者は行動(Action)に移る、というのがAIDMAモデルです。
Marketing Pricing Price Promotion Value Concept
▽モデルの色々<実践
私はAIDMAモデルがなんだか一番しっくりくるのですが、これ以外でもAIDAモデルやAIDASモデルなどが提唱されています。
これはそれぞれ、
AIDA=A(Attention),I(Interest),D(Desire),A(Action)
AIDAS=A(Attention),I(Interest),D(Desire),A(Action),S(Satisfaction)
というプロセスを提唱しているものですが、これらをここで議論してもしょうがないので省略したいと思います。自らがしっくりくるモデルを例に考えることで、迷いは少なくなるように思います。
ここで言いたいことは、私たちは学者でない限りは理論に拘泥するより、実践のなかで肌で感じ、成果を検証しながら行動を修正していくことが重要だということです。
自分の考えと違う些末な部分を取り上げ議論するよりも、フレームから外れていなければ微調整をしながら作戦を実行していくことが大切なことだと理解しています。