こんにちは。オフィス謝府礼の阿部です。
日々の仕事に少し気を取られている間、久しぶりに中医協のWEBサイトを確認したら、来年の診療・介護報酬改定に向けた議論が着々と進められ、外来・入院・在宅などなど、すでにいくつか資料があげられていました。
議論はまだ最初の段階なので現状の確認等が中心ではあるものの、現状が分からなければ方向性も見えてこないので、また今から遅れをとらないよう、アンテナを張っていきたいと考えています。
ところで今年、クライアント先の2件で医師の宿日直許可申請の届け出を労基署へ申請しました。
1件はすでに許可書の受領を終えていますが、1件は現場の実査が終わったところで許可は下りていません。そうこうしている間に、後者のクライアント先には主な派遣元の大学から、宿日直許可が下りていない医療機関には、今後医師の派遣ができなくなる可能性がある旨の書類が届きました。いよいよ、宿日直許可申請も佳境に入り始めた印象があります。
◆これだけは抑えておきたい、タスクシフト・タスクシェアの基本
医師の残業時間を減らすための取り組みには、いくつかの方法があると理解しています。昨今全盛のDXに関することもそうでしょうし、以前から言われている院内多職種連携によるタスクのシフトやシェア、そしてそのための大前提が業務の見直しや日々の改善、ということになるのだと思います。
ところで、このタスク。どの職種が、どこまでの業務を担ってよいのか、迷うことも多いかと思いますが、6月14日の中医協の資料ではこのあたりがスッキリと整理されていますので、参考までに以下に掲載しておきます。
いかがでしょうか。
医師ー看護師ー薬剤師。このあたりの現状の業務手順を確認し見直しするだけでも、おそらく随分変わって来るのではないかと思います。
◆方法論を急ぐ前に現状の把握を
DXというのもいってみれば、ロボットやシステムにタスクを分け与えるという点では、院内多職種連携でタスクをシフトする、シェアするというのは同じことだと思います。
この際、重要な視点は「ワークフロー」を意識して把握に努めることだと言われています。ワークフローとは、ある業務についての一連のやり取り(流れ)を言います。
「与薬」であれば、スタートはどこ(誰)からはじまり、次にドコを経由し、そこでは何が行われるのか。その次はどの部署で、ソコではどんなことが行われるのか、といったことを追跡していくこと。
そして、この一連の流れのどこ・あるいは何が目詰まりを起こしやすいのか、といったことを把握することが、タスクシフト・シェアの基本です。これは、DX導入の議論も同じです。
まずは現状を知ること。どうやら、これがすべての基本に通じることのようです。