私たちは会計の知識をどう活かせばよいのか

こんにちは、オフィス謝府礼の阿部です。

「会計の知識」なんて聞くとそれだけで拒否反応を示す方もいらっしゃるかもしれませんが、最低限会計の知識を知っておくことは自らの行動のヒントになるとの思いがあります。今回のBlogはそんな会計の知識をどう行動に活かせばよいのかについて、考えてみたいと思います。

 

▽基本的な財務諸表

「決算書」という言葉を聞きますが、世の中の会社すべては、企業活動の結果による資産や負債の増減を1年毎に〆て、その結果を国に報告しています。

1年間の業績を表すのが「損益計算書(Profit and Loss Statement)」であり、1年間の業績により資産の増減を示すのが「貸借対照表(Balance Sheet)」、そしてこの両報告では見えづらい現金(Cash)の流れを表しているのが「キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)」というものであり、これらは「財務三表」と呼ばれています。

くわしくは、以前このWEBサイトにアップしている記事を参照いただければと思うのですが、私たちは数字の羅列が並ぶこれら決算書をどう普段の活動に結び付けていけばよいのでしょうか。

 

(関連記事)

WEB MAGAZINE vol.6 決算書の見方 基本のき(損益計算書編)

WEB MAGAZINE vol.7 決算書の見方 基本のき(貸借対照表編)

WEB MAGAZINE vol.8決算書の見方 基本のき(キャッシュフロー計算書編)

 

 

▽とっつきやすい損益計算書、よくわからない貸借対照表

振り返ってみると、私がはじめて仕事で損益計算書(以下、P/L)に触れたのは、30代はじめに訪問介護事業所の管理職として大手介護事業者に雇用されたときでした。

月1回の会議ではすべての事業者のP/Lをみることができ、同じ訪問介護事業なのにどうしてこうもそれぞれ違うのかなぁ…などと無機質に並ぶ数字をただ眺めていただけのことを思い出します。

あいにくこのときは、会計の知識を教えてくれる人も、またP/Lをどう活用するかを教えてくれる人もいなかったので、細かな字が並んでいた画が記憶に残っているだけなのですが、今思えばもったいない時間だったのかもしれません。

 

P/Lの売上げを構成するしている要素、また発生している費用に隠されているストーリーをもっと読み取ることができれば、当時はただ大変なだけだった仕事が、もっと前向きなものに変えることができていたかもしれない、と今になってみれば思うことが多くあります。

とくにP/Lは、売上から掛かった費用を引いていく段階で、粗利や営業利益、経常利益、税引前当期純利益などの階層に分かれますが、ここで重要なのは、売上を構成する要素をまずしっかりと分類して、その推移を把握することにあります。

具体的には、病院でいえば外来や入院といった部門毎の売上げであり、診療科や病棟毎の売上げであり、さらにはこうした患者さんたちがどのようなルートで受診したのかといった、経緯を把握しておくことになります。

こう考えると基本的な考え方は医療に留まらず、介護も、また多くのサービス業にも応用できるものであることが分かります。

 

 

▽必要なのは実践としての知識

会計には、冒頭で述べたような1年間の業績やその推移を決算として報告する「報告会計」と、自院内の会計の流れを管理する「管理会計」がありますが、どちらも会計の専門家である税理士や会計士の先生方に任せるのが得策だと理解しています。

会計の専門家ではない私たちは、会計から得られた事柄を加工し、応用して、自分たちの実践的な行動に移していくことがもっとも重要なことになります。

 

ただ、そのためには基本的な会計の知識をしっておくことは、やはり有益なことではないかと、最近身につまされて感じることが多いので、今回ここまで思いを書き連ねてみました。

最後に、先日クライアント先の勉強会で使ったペーパーの一部をアップして、今回の記事を〆たいと思います。私自身もっと会計について勉強しなければならない身として…。

 

 

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