こんにちは。オフィス謝府礼の阿部です。
新しいことや慣れないことに取り組もうとするとき、次々に現れる難題や課題を克服するため、ただただ目の前に現れる事象への対応や作業に埋没してしまうことがあります。
とくに目を通さなければならない書類の量が多かったり、コミュニケーションをとらなければならない場面が多かったり、処理量が多いデータと格闘したりしていると、「いまはなんのための仕事をしているのか」と本来の目的を見失ってしまうことがよくあります。注意しなければなりません。<目的は○○。いま行っているのはそのため手段としての✕✕>と、自分のいまの位置を常に俯瞰しておくことが大切です。
▽観見のこと
戦国の時代、その生涯を無敗で終えたと言われる宮本武蔵は、自身が記した五輪書に「目の付け様は、大きに広く付けるなり。観見の二つあり、観の目はつよく、見の目よわく、遠き所を近く見、近き所を遠くみること」と説いています。
観の目とは「物事を俯瞰して状況全体を見ること」、見の目とは「目の前の敵の動きや太刀筋をみること」を言いますが、生死を賭けた戦いにおいても、目の前の相手の動きを見る目よりも、全体を見ることの重要性を説いていたことが分かります。
いまの自分がしている仕事はなんのためか。本来の目的はなにか。
眼前のことだけに捉われず、ときどき、いまを俯瞰して自分はいまどのあたりにいるのか、視野が狭くなっていないか俯瞰して、全体像を把握することを忘れずにいたいものです。