2022年9月16日、厚生労働省は令和3年度の医療費の動向を発表しました。
令和2年度は新型コロナウィルスの感染拡大による受診控えの影響もあって、医療費の伸びは抑えられたものの、令和3年度はその反動もあって前年度比増加率で2.0%、絶対額としての概算医療費も44.6兆円と令和元年度の43.6兆円を1兆円上回る過去最高額が記録されました。
出典:医療費の動向調査(厚生労働省)
1人当たりの医療費の伸び率では、未就学児が前年度比22.3%と大きく伸びていることなどから、小児科領域での回復が推察されますが、75歳以上も2.0%と底堅く増加を続けていることが分かっています。
また都道府県では、東京、神奈川で7.0%超、千葉、埼玉、愛知で6.0%超などとなっている一方、青森や秋田では2%以下と伸び率には4~6%ほどの、地域間で開きがあることも示されました。
2025年問題を前にした医療費の伸びといまの日本の経済状況が、24年の診療報酬改定にどう影響するか注視されます。